May 23, 2003

iTunes共有機能を考える

先月バージョンアップされたアップルのiTunes 4 にはストリーミング共有という革新的な機能がある。一応はLANで接続された他のMacにストリーミング配信するという使い道になっているのだけど、接続先をIPで指定してやると、最大5人とはいえインターネット経由での共有ができてしまう。これ良く出来ていて、回線状態が良好であれば、殆どローカルのライブラリと同じ感覚で、サクサクと他人のiTunesのライブラリが聴けてしまう。

こんな面白い機能を皆が放って置く訳が無く、早くも公開iTunesのディレクトリサイトが立ち上がったりしてる。結構あちこちのblogで取り上げられているみたいなんでここには書かないけど。

果たしてこの遊びの違法性は? というのがこの記事
「iTunes4の音楽共有機能は違法か?」

JASRACの見解も書かれていてなかなか突っ込んだ内容。(レコード協会にも問い合わせているが今のところ回答なし)。もちろん、私的利用の範囲を超えるような使い方はすべきではないという真っ当な結論で、これはおっしゃる通り。でもユーザーとしては「ファイル共有サービスと違って、ストリーミングだから問題なしでしょ」というのが素直な感覚でしょう。Napsterですら、CDの売上に貢献するという調査結果を出したところがあったくらいだから、これが業界に実質的な損害を与えるとは思えない。むしろとても有効なプロモーションになると思う。実際僕もいくつか共有サーバにお邪魔してみたけど、早速何枚か、今度買ってこようと思うアルバムが出てきた。Amazonやタワレコ、HMV等のオンラインショップの試聴って、30秒しかないし、ちょっとマイナーなものだと試聴ファイルが用意されてないから、あんまり参考にならないんだよね。その点iTunes共有で趣味の合う人が見つかると、未知の音楽と出会えて世界が広がる。

米Appleの本音はどうなのだろう? この機能ががいろいろと問題を引き起こすことは分かっていたはずだよね。以前は「Rip, Mix, Burn」なんて言っていた位だし、Music Storeの割と緩やかな著作権保護を見ていると、「友達5人くらいで共有できた方が音楽産業は盛り上がるよ」という考えなのか(ちなみにMusic Storeで購入した楽曲はストリーミング共有できないらしい。技術的に難しいからやっていないのか、わからないけど)。Windows用のiTunesも開発中らしいけど、この機能は搭載されるのかしら?

記事の内容に戻ると、自分や家族の使用については、インターネット経由でも問題ないというJASRACの見解が出ている。ということは、もっと汎用的な、Webベースのインターフェイスによる「自分用の」ストリーミングサーバをネット上に立ち上げることもOKか。ここはちょっと安心。今後アップルとJASRACとの間で話し合いが持たれるということだけれども、むむっ、どうなるのか。

で、話はこれで終わらなくて、今度はこの共有ライブラリを、ストリーミングじゃなくてダウンロードできてしまうツールが出現し始めた。これはちょっとマズイ。一部は喜んでいるかもしれないけど、公開iTunesで遊んでいた人の多くはこれを快く思っていない(と信じたい)。あくまでも聴いてもらうだけのつもりで公開したのに、自分の知らない内に勝手にダウンロードされるのは気分が悪いし、せっかくの遊び場自体潰されるかもしれない。この影響で、Spymac.comにあったディレクトリサーバはサービスを一時停止してしまったし、国内のディレクトリサーバに公開していた人の何人かも、このツールを知って公開を止めてしまったらしい。ただこれはApple側が対応すれば防げる穴かもしれないんで、共有機能を残したまま早急にパッチが出ることを期待したい。

2chの「iTunes4共有機能議論は此処で!! 」スレが色んな意見が出ていて面白い。
「俺、音楽は全部MXで落としているからCDなんて買わない」って平気で言う奴をチャットで見かけたりしてこの馬鹿野郎とか思うんだけど、自分だって学生の頃レンタルや友達からCD借りてカセットテープに取るのは全く悪いと思ってなかった訳だから、同じ感覚なんだろうな、とも思う。ストリーミング共有なら罪にならないと信じている人がダウンロードツールを使う人を非難したところで、お上の人から見ればどっちも悪。ネットラジオにも関係してくるこの問題、自分もどう折り合いをつけるべきか考えるところは多い。まあ大事なのは「Respect Our Music」ってことで一つ。

Posted by Galaxie586 at May 23, 2003 11:37 PM